ばたばたしていた人たちもだんだんに減り、みんながグランドの選手たちを見ていた。
相手のノックが終わる。
ノック中、透き通った声のアナウンスがそれぞれの選手の名前を紹介していた。
初めて目の当たりにする野球の試合に心がわくわくした。
そして試合開始に近づくにつれて、次第に緊張をもしてくる。
瀬田くんは今どんな気持ちなんだろう。
あたしには全く想像がつかない。
運動部に入ったことがないあたしには、試合前の気持ちなどわからない。
感じたことない気持ちを知るのはとても難しい。
想像すらすることの出来ない思いを、瀬田くんは感じているんだ。
なんだかすごく遠い存在に思えた。
