「あ、2人とも名前で呼んでいい??あたしも仲良くなりたいし」
涼宮さんがふわん、と柔らかい笑顔になった。
ふと、あさひくんを思い出す。
今、なにしてるかな。
って!!そんなんどうでもいいし!!
「もちろん!!あたしはみちでいいよ」
「みち、ね」
「あ、あたしはゆうひ!!」
「おっけい!ゆうひ、ね。あたしはチェコでいいよ」
「チェコちゃんっ」
みちとあたしの声がきれいにハモった。
チェコちゃんがあははと笑う。
美人な顔とは逆に意外と豪快な笑いだ。
チェコちゃんがなにかを思い出したかのように「あっ」と声を上げた。
「応援席あっちなんだ。ちょっと狭いけどごめんね。ブラバンが意外と場所とっててさ?あ、あとでメガホン持ってくるから先に行っててくれる??」
早口にそう言うと、あたしたちの返事も聞かずにチェコちゃんは走って行ってしまった。
取り残されたあたしたちは、しばらく立ち尽くしていた。
なんだかチェコちゃんはすごくパワフルだ。
「絶対やばいと思ったけど、チェコちゃんってすごいいいこだね」
みちはまだ放心状態だ。
「おまけに美人だし」
「なにそれ。まぁ確かに美人だけどさ」
みちが大声をあげて笑った。
「だってほんとに美人なんだもん!!思わずみとれちゃったよ」
「オッサンか。」
「だって〜」
「行こっか。応援席」
「うん」
ばたばたと走り回る人たちに軽く挨拶をしながら、あたしたちは応援席に向かった。
