なんとなく出来上がったホットケーキをみんなで食べる。

「んまーい!!いやーあたしもこの部に入ってから料理の腕が上がりましたな〜」

幸子がホットケーキを頬張りながら言った。

「お前はなんもしとらんだろうが!ほれっ」

みちが幸子のホットケーキをホークでかっさらった。
幸子があぁ〜!!と悲しげにそれを見つめていた。

「これからするし!!」

「洗い物ね」

「ゆうひまでひどい!!」

「ね、今度はなにつくります?」

聖子ちゃんがおしとやかにホークを置きながらハンカチで口をぬぐった。

「聖子ちゃんは何がいい??」

みちがにっこり聖子ちゃんに笑いかける。
聖子ちゃんもにこっと笑った。

「みんなが作りたいのがいいです」

「「「聖子ちゃん・・・!!」」」


聖子ちゃんは生粋のお嬢様なのだが、恐ろしいくらいいい人なのだ。
思わず拝みたくなるくらい。
まさに聖人君子。
ちなみに敬語を使っているけど、あたしたちと同じ年。


「そうさねー。最近暖かくなってきたし・・・フルーツパンチなんてどうでしょうかな??」

「幸子が昭和になった。」

「フルーツポンチでしょ。」

「いいですねフルーツポンチ」

「まだ3月っすよ。幸子さん」

「みんな最近あたしの扱い酷いよね。優しいのは聖子さまだけだよ〜ぅ」

「そんなことないですよ」

「「「えええええ」」」