僕は先生からレポートを返してもらい、いったん外に出た。

教室にはなるべく行きたくないからだ。

外に置いてあるベンチにはもう女子の領域に達していて、甲高い声が耳に残る。

小さなテーブルに広がった野球の道具はその側で弾けた光を放つ若い男性たちのものだ。

僕にはまるで異世界の住人だ。

とにかく次の授業までは一時間空いている。

僕は校内をまるで死神のように出ていった。