はっと我に還った時には、いつの間にか中山があたしのすぐ近くに居て、仁王立ちで立っていた。


ヤバイっ どう言う意味でとったかな…


俯き、言い訳を考えてるとすっと頭に少しの重みが増す。

そして、俯いていた顔を上げようとしたら物凄い勢いで頭を押さえ付けられ、グシャグシャと撫でられる。


「お~ま~え~なー!教師と思ってないって友達感覚なのか?!威厳無いからなのか?…髭生やせばいいのか?」


…論点ズレてるし!


「ふっふふ…髭生やすって…何で髭なのよっ あはは!」


可笑しなとこに真剣に考える中山が面白くて思わず笑ってしまう。

一頻り笑っていると、急に笑いだしたあたしを見てキョトンとしていた中山がゆっくり微笑むのが視界に写り、次第に顔が熱くなる。


急に優しい顔つきでこちらを見る中山に心臓がドキドキと高鳴る。