「あーあ・・・」


あと10分


『ねぇねぇ、聞いてよ!今日、僕の夢に梅が出てきたんだよ!』


「あ、そう。じゃ、出演料ください。」


『君のためならいくらでも払うよ!』


「ちっ」


あと5分


『今日も、梅の寝ぼけた声、可愛くて興奮しちゃった❤』


「黙れクソ虫。昨日変えたばかりの電話番号、なんで知ってるんですか」


『僕はね、君のためなら何でも分かるんだ♪』


・・・一人で言わせておこう


あと・・・もうそろそろか


そう思った時だった



『キャァァァッッ!』


突然、前方から高い悲鳴が聞こえてきた