それから数日。 本当にあいつは、彼女と僕が話す機会を作ってくれた。 自然に、本当に自然に。 「颯太!」 「…え?」 「ちょっと来いよ!」 教室の前の扉付近にいる友人、正也が僕を呼んだ。 正也の近くにいるのは、彼女。 大きな瞳が、僕を捕らえていた。 正也が僕を呼び、手招きをする。 僕は席から立ち上がり、正也と彼女のもとへと向かった。 「どうし、た?」