ああ、うるせぇ。

剛は蝉を追い払った。

ミーンミーン

大きな音を立てながら蝉は飛んだ。…が

すぐにベランダの地面に落ち羽をばたつかせながらもがいていた。

「死にかけじゃねえか」

剛はびっくりしながらも蝉を掴み、外へほおりなげた。

蝉は二階から落ちた。

羽をばたつかせても上にあがる事はできず、コンクリートに体をぶつけ、地面でジタバタした

剛は気にせず勉強をした

しばらくすると蝉の鳴き声がやんだ。

剛は用事を思い出し、勉強は30分程度で終了した。

剛が外へ出ると近くに住む小学生がさっきの蝉を蹴っていた。

「おい、こっちに蹴るなよ」

小学生は死んだ蝉を蹴っていた


ちょうどそのころ

歩道橋でおばあちゃんが死んだ…