・─晴太Side─・


昨晩、熱を出した美羽。



腕の中でグッタリした美羽に、一瞬心臓が停まるほど驚いた。




息遣いが荒く、辛そうな美羽を抱き上げて、自室のベッドに寝かせて、悪いとは思ったが、自分のパジャマに着せた。



好きな女だけに、理性を保のもゆるくない。



だが、苦しそうな表情を見ていると、自分まで辛い気持ちになった。



────ピピピッ!



「38.7℃?!」



熱を計ると、思った以上に高く、晴太は慌てて氷枕や冷えピタを用意した。



薬箱の中を見て、解熱剤を確かめると、十分入っていたため安堵した。




自室に戻り、ベッドの横に腰を下ろす。





美羽・・・大丈夫か?


苦しいか?


朝から調子が悪かったのか?


それとも、ストレス?


俺が、あんなこと言ったからか?



俺の存在は、お前にとってそんなに邪魔なんだろうか・・・



でも、どんなことがあっても、もう手放せない。



目の前で、あんな風に笑うお前をもう俺は



俺は、離せないんだ─────









その後、眠気には勝てず、晴太もベッドの端に頭を伏せて目蓋を下ろした。