呼び方も“豊川さん”から“晴太さん”に変わった。



もちろん、これも晴太の意見だ。



《その“豊川さん”もやめてくんない?》


《じゃぁ何て呼べば・・・》


《名前!》


《・・・・・はい》



まだ実際に呼んだことはないものの、携帯では“晴太さん”と登録した。




「何だろ?」


メールの内容は



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from│晴太さん
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今日は帰ってから大事な
話があるから。
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だった。



アドレスを教えてから、別に連絡しなくてもいいことまで、連絡してくるようになった。



美羽も一応返信をするものの、晴太とは違い一言ずつだ。


しかし、それでも晴太は満足らしい。



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to│晴太さん
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わかりました。
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何だろう、大事な話って。


・・・でも、結局は大した話じゃないんだろうな。




そう、美羽はこの時忘れていたのだ。


この“異様な同棲”が始まった切っ掛けとなったコトが近づいていることに・・・