もっともらしい答え。



しかし、晴太は納得できないような表情だった。



だが、これ以上聞いても無駄だと思ったらしく、“そうか”と呟き、スプーンを持った。



それからは、お互い一言も喋らず、食事を終えた。




────────────・・・


夜、お風呂からあがり、自室に戻った美羽。




豊川 晴太。


あたしの計画は叶わないの?


お願いだから、あたしに構わないで。



あたしから、仮面の笑顔を奪って本心の笑顔を見たいだなんて・・・



楽だよ。


楽だけど・・・


でも、怖い────



仮面を失ったら、何かが変わりそうで・・・


あの男(ひと)といると、何かが崩れそうで・・・



美羽は、震える体を抱き締めた。





でも、何があってもあたしは止まらない。



あの男(ひと)に何を言われても、惑わされない。


あたしは、計画をやり通す。


今まで、それだけを生きがいにして、生きてきたんだから・・・・・・







美羽の人生の支えとなっている


“計画”


あるいは“夢”とも言う。



それは一体、どんなものなのだろう。