けれど、やはり邪魔者は現れた。



美羽の知らない間に、すぐ傍まで来ていたのだった。




ある日、学校から帰ってくると、丁度良く家の電話が鳴った。



「はい、もしもし」


「美羽さん?」



その声は、ここ最近聞いていなかった声


一番聞きたくない声だった。



「はい。お久しぶりです。瞳おば様」


「えぇ。明日学校帰りにうちに寄ってちょうだい。用件はそれだけです。では」



そう言い、一方的に切った瞳。



美羽も電話を静かに戻した。




嫌な予感がする。


わざわざ呼び出すなんて今までなかった。


どうして・・・・・・・・


何を考えているんだろう?


もう関わりたくないのに・・・



美羽は唇を噛み締めた。







美鶴が亡くなった途端、美羽を避け始めたおじ夫婦。



辛く寂しい日々を送るはめになった美羽は、二人が嫌いだ。



彼らといて、幸せだと思った例しがない。





今の暮らしであたしは十分だ。


何もいらない。


あたしのことはほっといて!





美羽は更に強く唇を噛み締めた。