籠のなかの花嫁

そして、晴太からの探る視線をかわしながら食事を終えると、美羽は今夜のメインイベントの準備に取り掛かった。



「晴太さん、少しの間目を閉じててください」


「何でだよ?」


「何でもです。早く閉じてください!」


「・・・わかったよ」




目を閉じたのを確認して、あたしは冷蔵庫に入れておいたケーキを取出し、リビングのテーブルに運んでろうそくに火を灯す。




「まだか?」


「まだでーす」




そして自室からプレゼントを持ってきてテーブルの下に隠し、リビングの明かりを消した。






「さぁ、いいですよ。目を明けてください」




晴太さんはゆっくり目蓋を開いた。