「ウチの友達のユキと藍やで。覚えとってな」
マリアの言葉にコクンと素直に悟が頷いた。
「あはは、一年生やろ? 可哀想に、マリアにたぶらかされたん?」
「え」
「美女に『付き合って』って見詰められてポーッとなってしもたんやんなぁ?」
藍とユキに突っ込まれて悟が苦笑する。
「俺、マリアに男がおるとか知らんかったから」
一年生の割にはしっかりとした喋り口の男子だった。
「悟にOK貰って、マリアはサッカー部の城島を振ってんやんなぁ」
「色男やなぁ、悟は」
馴れ馴れしくも二人は既に悟を悟と呼び、肩をポンポンと叩いたりした。
「やめてや、大変やってんで、俺」
「何が?」



