「ないですから、そういうの」
「ないの? じゃあ、その手に持ってるやつ返してな」
「これは…」
と言いつつ、悟はコンドームをポケットにしまった。
「あはは、ちゃんと持って帰るんや」
「せっかくなんで…。でもほんまにないですから」
赤い顔をして悟は言った。
「藍はアンタが赤くなるから、熱が上がったと思って慌てとったよ」
「いやいやあれは俺のせいじゃなくて、あの子がいちいち近過ぎるからで」
それから悟は制服のシャツのボタンをもう一つ外し、熱そうにパタパタとやった。
「…メッチャええ匂いやったし」
悟がポツッとそう呟いたので、レイコさんは可笑しくなる。



