汗で濡れた悟の前髪をかき上げると、藍は覆い被さるようにして彼の額に自分の額を付けた。 「熱いな」 昨日橋の上でポツンと一人、マリアを待っていたずぶ濡れの悟を思い出す。 (傘を差していても寒かったのに…) 藍は悟の耳元に唇を寄せると、小さな小さな声で囁いた。 「しんどいの? 悟」 レイコさんがヒョイとベッドの中の悟の顔を覗いた。 「ひゃあ、ホンマに真っ赤っかやな…。インフルやったらあかんから離れときや」