「するする、するねん。マリアはするねん。
マリア言うてたよ、ずうっと悟と付き合っていきたいって」
「嘘はええ」
「嘘ちゃうって、ほんまやねんから」
ツーンと彼は横を向き、行き交う人々を睨みつけた。
(あかん。完全に拗ねとる)
「悟、ご飯奢ったろか? 何がええ?」
「いらん、もう帰る」
期末試験が終わるのを待って、マリアはアルバイトを始めた。
ミナミで新規オープンの和食ダイニングのホール係で
オープニングスタッフということで集められたアルバイトの面々は、来週のオープンに向けて三日間、全員揃って接客の研修を受けていた。



