「へ、別に? 今教室で隣の席やわ」 「えっ、席、隣なん?」 「うん」 制服のブラウスの襟元から耳にかけて露出された、真っ白な藍の肌が眩しかった。 ぽつんと胡坐をかいた悟が髪をガーッと掻く。 「心折れとる場合とちゃうな」 独り言を吐き、悟はスッと息を吸い込んだ。 「…藍、さっき泣いてたんは俺のせい?」 「え?」 「卓球場で気分悪なったやろ? 今でも俺は藍を苦しめてるんか?」 悟の黒い瞳が不安げに揺れた。 藍の顔にサッと影が差す。 「あ…ううん、違うよ」