「えへへ、それじゃあ私はもうすっかり追い越されてしまってるなぁ…」
「は、何が?」
「今や悟の方がずっと頑張ってるし、ずっとずっと大人やもん。私は全然あかん」
(キスも怖くて出来へんし、逃げてばっか)
藍の目がまた潤む。
「あのなぁ、藍は俺が知ってる女の子の中で一番大人っぽいで」
当たり前のように悟が言った。
「藍は自分が少々キツイときでもいっつも笑ってくれるやろ? 俺はあかんわ、自分の気持ちばっかりで、すぐに苛ついたり八つ当たりしてしまう。
藍と比べたら俺はまるでガキ…」
「へへ、大人っぽいなんて初めて言われた」
恥ずかしそうに笑う藍の顔を、悟がじっと見つめる。



