その想いで胸が一杯になり、もはや制御不能となって藍は保健室へと逃げ込んだ。
(あんなところで泣く訳にはいかんもん)
掛け声をかけて気合を入れる悟
会心の一打が決まって嬉しそうに笑う悟
後輩に大声で指導する悟
どれもこれも見たことのない悟ばかりだった。
「大好き…」
膝を抱えて、藍はもう一度呟く。
声に出して言うと、想いは確定され、揺るぎないものへと変わっていく気がした。
(…もう逃げられへんな)
制服のスカートにポタッと涙がこぼれ落ちた。
(せっかく髪まで切ったのに…)
押し寄せる想いの強さに、藍は震える。
(いよいよ白黒つけなあかんのか…)



