校内で不意に出会い、目が合ってしまうようなときも、自分ではなく藍の方からサッと目を逸らすことに、悟はもう気付いていた。
(視界に入らんように気をつけてあげることしか、あの子にしてやれることはないもんな。
藍の笑顔が曇らんように、ちゃんと俺気を付けるから…心配せんで大丈夫やで)
心の中で話し掛けてみたりする。
(でも今日みたいな日はヤバいねん。あの子は何があんなに楽しかったんやろう?)
木漏れ日の中で弾けるように笑っていた藍の笑顔に、悟は簡単に心を持って行かれた。
その笑顔が可愛くて愛しくて
…胸に痛かった。



