「なぁ悟、ウチのこと好き?」 「え、ああ、うん」 悟が顔を上げる。 「ウチも悟のこと大好きやで。思い出したらな」 「何? その『思い出したらな』って」 「思い出せへんかったら、別の子のことを考えてしまう…。 知らんうちにその子のことばっか考えていて、今どうしてるんかなって、泣いてないかな、ちゃんと笑ってるんかなって気になって… どうしてもどうしても、その子のことばっか頭に浮かぶねん」 「マリア…?」 「そんな感じ?」 悟の目を覗き込むようにして、マリアが訊いた。