「は? な、泣いてないし」 パッと悟が赤くなる。 「ふうん」 とマリアが意味深な笑みを浮かべた。 「あーもう、自分らツウツウやもんな」 恥ずかしいのか、ガーッと頭をかき、悟は俯いてしまう。 「俺人前で泣くの、小学二年でおばあちゃんが死んだとき以来やのに。 カッコ悪ー…何で泣いてしまったんやろ。ありえへん」 しきりにぼやく悟の声を聞きながら、マリアはクスクスと笑った。