「ど、どうしたん?」
悟は驚いて藍を受け止める。
「ゴメン悟。かくまって…お願い…」
「え、かくまうって?」
「会いたくない人やねん…追いかけて来る…」
藍が必死な目をして自分を見上げている。
悟の視界の端にバラバラと駆けて来る男達の姿が映った。
「あ、うん」
悟は今いた欄干のところでダウンジャケットのファスナーを開けると、その中に隠すように彼女を抱き寄せた。
バッグを受け取りそっと欄干との間に置き、悟は男達がやって来る方向に背中を向ける。
藍はダウンの中から彼の背に腕を回し、ギュウッとしがみついてきた。



