心友。~友達の彼氏をスキになった。~


「一人? 僕らと遊ばへん? 帰りは車で送ったげるよ」


言葉は声にはならずに、すくみそうになる足を強引に動かすと、藍は身をひるがえして駆け出した。




「あ、オイ、ちょっと待ちや」


いきなり取り残され、しばし唖然と彼女の後ろ姿を見送っていたその男は「何や、それ」と呟くと、藍を追って走り出した。



(え、うっそー、追いかけて来てる?)


振り返ってその姿に気付いた藍は、必死でスピードを上げる。


(いやや、何で? 怖い怖い怖い…)




とにかく人込みに紛れようと、藍は商店街に向かって走った。