「もぉっ」
藍が悟の背中をまたパシッとやろうとしたが、三回目なので彼はヒョイと除けた。
「悟しつこい! マリアのこと好きなんやったらそれでええやん。遊ばれたりほかされたりしても別にええやん」
「えー、そうなる…?」
「なるなる!」
藍が思いっ切り言い切ると、何故か悟が笑い出した。
「あはは、そうやんな」
それから腕をスッと伸ばして、マリアの髪に指先で触れた。
「俺の…」
「あれ、あんた今日部活は? サボったん?」
悟が言い掛けた言葉に被せてマリアが言った。
「いや、だから卓球部水曜と日曜はないねん、顧問が緩いから」
「ああ、言うてたな。だからウチら今日が初帰りやもんなっ」
「…うん」
と答えて悟が目を伏せた。



