マリアがパッと悟を仰ぎ見る。 「ええのに、こんなん。高そう…」 「ああ、えっと…バイトきつそうやのに頑張ってたから」 ボソッと悟が言うと、マリアは一瞬頬をピンクに染め、ギュッと彼の腕に抱きついてきた。 「嬉しい!」 (あ…) ねだられて彼女の手首にそれを付けてやったとき、マリアの白い滑らかな指に重なって、藍の震える指先が脳裏に蘇った。 (俺、最低やな…)