藍が何も言わなくなったのでチラッと横を見て、悟は思わず吹き出した。 「何で藍が泣くねん」 涙目の藍が下を向いたまま首を横に振った。 駅の改札を行き交う人は皆それぞれのファッションに身を包み、それぞれの目的の為に気忙しそうだった。 藍達に目を遣るものなど誰もいない。 「優しい…よな」 ポツリと悟が言った。 「ん?」 「藍は優しい」