「もう拗ねたり逃げたりしてる場合とちゃうねん。
あんたはこの際、自分の気持ちを真っ直ぐにマリアに伝えよう。
そうじゃないと負けてしまうよ、あの人に」
悟がポカンと藍を見る。
「お前、そんなこと言う為に、わざわざそんな汗かいて息切らして走って来たん?」
「え、そうやよ」
藍が手の甲で額の汗を拭う。
「あほやな…」
悟が自嘲するように小さな息を漏らした。
「もう負けてるやん確実に。
藍も見たやろ? マリアはあんな可愛らしい顔、俺には見せたことないねんから」
苛立ちを隠し切れずに悟は言葉を投げた。
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