藍が大声で彼女の名を呼ぼうとしたとき、同じ裏口から男が一人、ビールの空き瓶が入ったケースを持って出て来た。 距離があるから何を話しているのか藍達にはわからなかったが、マリアと男はそれぞれの荷物を所定の位置に収めながら談笑していた。 「あいつや…前にマリアと一緒にいた男」 藍が見上げると、悟は吸い込まれるように二人を見詰めていた。 そのとき 男がスッと前に出てマリアの肩を抱き 突然彼女に口づけた――