ミナミの繁華街を一筋入ったところに、マリアのアルバイト先の和食ダイニングは店舗を構えており、日曜の昼間、辺りは人でごった返していた。
「あそこの角のビルの一階やねん」
「へぇ、大きな店やなぁ。そりゃ忙しいはずやわ」
「混んでるからこっちから行こ」
人込みを避け一本手前で筋をぬけ、目的のビルのちょうど裏側へと回る。
隣接したコイン式の小さな駐車場に差し掛かったとき、ゴミを出しに来たのか、マリアが裏口からひょっこりと姿を現した。
手には解体した段ボール箱を幾つか抱えている。
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