「えーっ、すごいな悟。でもそんな無理せんでもええんとちゃうかな? マリアはこういうの欲しがる?」
悟は首を小さく横に振った。
「マリアに物ねだられたことないねん、俺。
金無いのわかってるから、いつも気ィ遣ってくれてる」
「あの子はそういうとこ優しいもんな。悟は部活やってるからバイトとか出来へんの、ちゃんとわかってるんよ」
悟はもう一度そのブレスレッドに目を遣った。
ふと、この前マリアと一緒にいた男の顔が頭をよぎる。
大学生というよりは大人の男という印象だった。
(ああいうやつは簡単に、こういうの買ってあげられるんやろな…)



