家を出て、少し走る。 今は初夏だが、まだ肌寒い。 でも、このくらいが俺は好きだ。 「安土、はよ」 「あぁ、谷島。はよ」 昨日の今日だけあって、谷島は俺を心配しているようだ。 「安土さー…好きなやついる?」 「いない、と思う。ぶっちゃけ初恋もまだな俺にそーゆー話は…」 「初恋もまだ!?」 「あ、あぁ」 「へぇー。恋多そうな顔してんのにな」 「そんなに、かるそうに見えるか?」 「別にそーは言ってねぇよ。でも、お前のこと好きなやつは多いよな」 「はぁ?ないない」