「ほんと酷いよね、奈都は」 「…あ、あたし今夜は圭の作ったハンバーグが食べたいなぁー」 「おにーちゃん、悲しくて泣いちゃう」 「…やめてよその言い方」 「じゃあ、食べさせてくれるよね?」 「え?」 「奈都は何でも作れるらしいから、俺、オムライスが食べたいな」 「ちょっ、え、圭っ?!」 「…夕飯、よろしくね?」 有無を言わせない笑顔に、私は口元を引き攣らせることしか出来なかった。 …誰か嘘だと言ってよ!