「渡辺さん!!」


「桃?あ、菜花ちゃん。どうした…、ッ」


私は、不意討ちのキスをした。


そう、この瞬間を狙ってたの。


キスを止めて、後ろを振り返る。


そこにはお姉ちゃんが立っていた。


「……咲、くんッ…。ひどいよっ、…」


お姉ちゃんは、泣く。


だって泣き虫だから。


そして家を飛び出した。