「……っ、何を」
してくれるの。
封筒から取り出した手紙に書いてあった、四文字に思わず涙が頬を伝った。
泣くつもりなんて
こんなふうになるなんて、思ってもみなかった。
「それでも、やっぱり“サヨナラ”かな?」
「ごめん……っ。あたしが、勝手に……!」
「俺もごめん」
両手の塞がったままのあたしを抱きしめて、何度もごめんと繰り返す彼。
もう、すべてが終わりだと思ってた。
彼が笑いかけてくれることは、なくなるのだと。
あたしたちは、もう終わりなんだと。
「あ、りがと」
「いいえっ。なつが笑ってくれて良かった」
こんな勝手なあたしを、いとも簡単に受け止めてしまう人がいたんだ。
それを知らずにいたあたしは、やっぱりバカだよね。



