「最初から無理とか思うな!恋愛だって勉強と一緒だ、諦めたら何も残らないんだ!」
森山先生は真剣に言った。

私の頬から手を離し
「好きなんだろう‥?」
と言った。
その時の顔は私の好きな素敵な笑顔ではなくて、悲しい笑顔だった。

私は頷いた。
大きくもう一度頷いた。

「ゆっくりで良い。好きな気持ちを貫き通せ。」
森山先生の言葉は、しっかり優しく私に入ってくる。

「秀くんに‥体育祭で告る」
私は宣言した。
森山先生は強く頷いて
「頑張れ!大丈夫」
と言った。

また辛くなったなら、一人で抱えこまずにコンピューター室に来ること、絶対に諦めないことを、森山先生と約束してその日はさよならした。