加えて大塚は元・地味少年。 テスト前に利用される時しか異性と滅多に接する機会がなかった人。 そういう点を配慮すれば、結衣に解き放った似合うという言葉は、 “愛している”と同等の重みを持っていたことになるのだ。 尊い感情を含んでいる大切な歌。 そんな彼の勇気ある告白――“似合う”を打ち消したのは、 「結ー衣! 近藤さん!」 というクラスメートの大声。