切ない純愛崩れ


信号待ちをしていたら、二人乗りのカップルを発見した。

横に座り彼氏のお腹へ腕を回す彼女は、頭の中で大塚と自分に――そして近藤君と結衣に変化した。

いつも隣に並ぶことが似合う恋人、クリスマスツリーのてっぺんにある星、あの子のピアス、七夕にファーストキス。


「てかさー結衣、大丈夫かな?」

仲良しな親友だからこそ、心配だったし不安だったし気になった。

自分の子供が初めてお使いに行くみたいな、初めて一人で公園に行くみたいな――親の元を離れていく感覚が切ないけれど、

そういう自分の感情などどうでもよくて、

単純に二十五日の結衣が笑顔であるかが心に引っ掛かる。


大好きな親友の未来はやっぱりキラキラしていてほしいから、

近藤君に結衣をちゃんと幸せにしてあげてほしい――

もしかすると大塚とのキラキラした日々を描けない分、あの二人に夢を託し応援しているのかもしれない。