好きな人の瞳を真っ直ぐに見つめ、私はまた嘘だらけの呪いを唱えた。
うざい、しつこい、小崎里緒菜に似合う言葉たちはいつだってマイナスで、
結衣に相応しいのは可愛いとか甘いとかキラキラワードだという現状が切ない。
本当切ない、泣きたいし胸が痛むし笑顔が辛いし私って本当に毎日切ない。
「なんだ、気のせいかー。そりゃ好きになる訳ないよね。そうだよねー、彼氏持ちなんか略奪愛だし無理だよね? あはは。
それにあれだしね、もし大塚くんと結衣が付き合っても微妙だよね、してた相手が友達とかナシだよねー? 近藤くんの後とか気まずいもんね、ほんと。」
嘘、嘘、嘘。
嘘ばっかりついてきた。
大塚が結衣を諦めるよう、ずっと前から私は嘘を聞かせてきた。
そう、親友だから恋人の事情を知っているといったスタンスで一番彼が知りたくないであろう嘘を事実のように言い、ずっとずっと騙してきた。



