切ない純愛崩れ



進路に焦り切羽詰まった三年生が数人入ってきたので、二人教室に戻ることにした。

廊下を歩く足は細くて自信があるからと、スリッパをわざと鳴らして進めば女子高生らしい演出でしょう?



苛々した。

理想的な恋愛をしている結衣に。
いつまでも彼氏持ちの結衣に片思いをする大塚に。
そんな大塚を好きな自分に。


例えば恋心キャンペーンポスターを図工の時間に描かなきゃならないとして、

何色を選べばいいのか分からない私は、白紙のまま提出してしまう。

汚れない白? 可愛らしくピンク?
悪辣な心はきっと黒だ。



「もしかしてさ、大塚くんって結衣んこと好き?」

ブレザーの裾を引っ張り、一年以上前から知っていることを尋ねていた。

即に違うと否定する彼は真っ赤な顔で愛を伝えるから、もう嫌だった。

アタシを好きになってよ、早く結衣を諦めてよ、そう叫びたかった。
だって切ない女の子だから。