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そう、見る目がある結衣の恋人だからこそ、近藤君にはこういうところがある。
彼女の親友による意地悪を薄く気づいている癖に、鈍感なふりをして笑いを振り撒く非常に人間性が優れた人なのだ。
つまらない、すっごくつまらない。
結衣の彼氏なんか駄目男なら良かったのに。
どうしてあの子には毎日毎日幸せしかないのだろう。
四人分の割り箸、四人分の食器、四人分のお盆が色白な少女の前に重ねられている。
「彼氏さん妬かないんだ? 結衣の携帯メモリーさ、男子多いじゃん? 私の携帯と交換してほしいよ、あはは」
苛々したから女子高生レベルの低い露骨な厭味を言ってしまったので、
カバーするよう遅れて笑顔を作った。



