手を通したくなる艶やかな髪、地デジを恐れないきめ細かな肌、長いまつ毛に縁取られた丸い瞳、
折れちゃいそうな華奢さが女らしい体、自然に漂う甘い香り、トライアングルみたいな高い声、
典型的な美少女要素がある生徒は、皆大好き田上結衣。
唇を隠して笑う小さな手に、もうすぐ愛の指輪がはめられる。
彼女にはいつだって幸せばかりで私にはいつだって不幸せばかり、――おかしい、不公平じゃないか。
私だって髪の手入れは毛先まで完璧だし、肌は荒れない方だし、カラーコンタクトレンズやまつ毛にはお金をかけているし、
スタイルだって悪くないし、結衣にそこまで負けている訳ではないし。
だから時々悔しさを抑えられず、この子が恋人と別れてしまえば良いのにと願ってしまう。
大好きな彼氏におもいっきり大切にされる――狡い、うざい、目障り。
椅子に座ったまま結衣を下から見上げると、蛍光灯が彼女の輪郭を輝かせているから眩しかった。
きれいな女の子、かわいい女の子、みんなの女の子。



