好きなのに、ちっとも好きになってくれない。
なんで上手くいかないのだろう。
なんで努力しても伝わらないのだろう。
頑張っても頑張っても空回りするだけで、大塚はいつも結衣が好き。
……ひどいよ、
感情が爆発したのだとヒステリックに机を蹴飛ばしてみたかったし、
辛くてどうしようもないのだとヒロイン気取りで泣いてみたかったし、
結衣に見せてあげたい宿題プリントを破いてみたかったし、
――何より、大塚に私という人間を知ろうとしてほしかった。
『無』関係。
どれだけ恋い焦がれようが、大塚は私に何の感情も持ってくれやしない。
どんなに接近しようとしても、彼には何も影響しない。
だったらいっそ結衣と付き合えない憂さ晴らしに私を抱いてくれたっていいのに、
彼は一途にあの子を追う。
簡単に手に入る安い私、――いや無料の愛は要らないらしい。
田上結衣は誰も買えない百億万円の価値があって、小崎里緒菜はフリーラックの残り物。



