クリスマスに女友達としてデートをしたい。
好きの代わりに、肩を突いて「里緒菜チャンが暇つぶししてあげる」と言って笑った。
ゆるいノリは男慣れしていると思う?
それは間違い。好きな人に嫌われたらどうしようと怖くて仕方がないのだ。
この勇気が分かる?
この緊張が分かる?
大好き、近藤君が結衣を想う量よりも結衣が近藤君を慕う質よりも、私は大塚を愛している。
こうやって痛い語りをさせる程までに、好きで好きでどうしようもない感情。
けれども、世界で一番好きな人は簡単に私を一番傷付けるから、神様は意地悪だ。
「、あー……。えっと、…………はは」
渋った反応、濁った声色。
大塚はたかがクリスマスに誘っただけで、困ったかのように顔を歪める。
ちっとも嬉しがってくれやしない態度が、大切にしている乙女心を握り潰す。
ほら、彼は小崎里緒菜を切なくさせる天才。



