店内から出てきた社会人カップル、ミントグリーン色をした紙袋の中に更に紙袋が入っている厳重な包装が憎いと思った。
「お待たせ。無事買えた」
大事そうに握られた紙袋、彼氏彼女の甘い笑顔――そんな他人に負けないくらい幸せオーラを解き放つ近藤君が予約の領収書みたいなものを手に持って現れた。
「ありがとな。お礼に恩着せがましく奢るわ。甘い系? ごはん系?」
軽く首を傾けてこちらの様子を伺う好きな人の好きな子の恋人。
タイプではないけれど外見が華やかなせいでつい胸が高鳴る――彼は女の子が好きになる要素しかない人。



