自分の彼氏がペアリングを決めるシーンは特別だから、誰か女の子が買う場面に隣に居るなんて嫌だと思う。
いつだって結衣には幸せであってほしいから、私は売り場を後にしたのだ。
――なんて、単純に好きな子を想う蕩けるような彼の瞳から逃げたかっただけ、さもしい人間には眩し過ぎて困っただけ。
クリスマスは狡い。
幸福な人とそうでない人を二極化させる悪辣なイベントではないか。
プレゼントを買う近藤君が大塚で、プレゼントされる結衣が私なら――ああ、夢のような話。
彼氏が彼女を想う深い愛を豊かな愛を一途な愛を、味わってみたいけれど叶うはずがない現実。
老舗の百貨店特有の客より従業員が多そうな手厚いサービスが今の私には結構切ない。



