「あはは、真面目に答えるならば。えっとねー、下膨れ気味なホッペと笑った時の鼻のシワ、あれやばいよ、しわくちゃくーちゃん。
んーと、後オーバーリアクションなとことか、熱いもん食べたら毎回火傷するとことかー? うざカワイイじゃん?
あ、映画館の静かなシーンで絶対噎せるとこ、あはは。で、マンションのオートロック解除番号?、あれ俺に教えた非常識なとこー、いっぱいある、あはは」
不真面目に並べる言葉たちで真剣さを削ぎ落とすのに、いつだって近藤君が選ぶ話には透明な愛が見える。
気安く結衣への想いを語らないところが憎い。
ユニークにごまかすところが深い。
大切な気持ちを隠し、自分だけで大事にしているところがクラスの皆とは異なり、大変彼らしい恋愛の示し方だと私は思う。
ほら、幸せな人のお喋りを聞くと恋心が切なくなると分かっているのに質問をした私って、
要するに悲劇のヒロインになりたがりぃな痛い女だ。



