学校が終わって移動が済む四時頃の街中には、話し声が大きな学生たちの波が押し寄せる。
夕方前の繁華街を舞台にした主役はいつだって制服が似合う者たちだ。
「やー、ここは関係なく、別の店。」
なぜか近藤君は何でも背景にしてしまい、いつだって前面に見える不思議。
結衣と付き合う前――彼のイメージを聞かれたら、F組の物静かなイケメンという感じだった。
悪く言えばカッコイイだけの奴、誠実さを売りに女慣れしてそうな野郎。
それが、結衣の親友として実際身近で接するようになり、愉快な人なのだと印象が変わった。
だから大塚に言いたい、私をちゃんと見たら結衣ではなく私に恋をしたくなるかもしれないのだと。



