「椎名くーんっ」

いつもみたいな元気な声が後ろから聞こえる。
俺は振り返り、走ってくる鈴原を見つめる。

「ごめんね、遅れちゃって」

走って来たせいで息が乱れてる鈴原。
少し汗もかいてる。

「コンビニよる?」

「え?」

汗だくな俺らはコンビニによって、アイスやジュースや雑誌やらを買った。

『ありがとうございましたー』

定員の声とともにコンビニを後にした。

そして、目的の病院へとまた向かう。


「シャリシャリくんおいしいー」

さっきかったばっかのアイスを食べながら、二人で暑い道路を歩く。
アイスのおかげか、汗がだいぶひいた。

「椎名くんのアイスおいしい?」

「うん」

俺は鈴原と別のアイスを買った。

「ちょっとちょーだい」

鈴原はそう言うと俺のアイスをかじった。


え?


一瞬戸惑ったけど、そんなこと見透かされたくなくて急いで平然を装う。

不意打ち有りかよ?

ドキドキしながらぎこちなく、それでも足を進めた。